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全てがナンセンスです

30歳無職、日雇いバイトに落ちる

金銭が必要だ。

30歳の無職が応募したのは20人規模を募集した日雇いバイトだった。日給は1万2千円。二日あり、それぞれがその規模の募集だった。二日とも応募した。

結果を先に書くと、私はその募集から漏れた。

 

この求人にはハローワークから応募した。同じ企業がネット求人にも出していることは知っていたが、ハローワークは不採用の理由を提出する必要がある。ハロワから応募すれば、採用側も落とすのは面倒だろう、という目論見があった。

求人自体は掲載から一週間が経過していた。応募したのは、仕事日の4日前だった。

 

日雇いということもあり、誰にでもできる仕事だ。来社不要。面接は電話で、という体であった。ハロワの職員が連絡すると、担当者が電話応対中なので折り返すとの返答。

ハロワの窓口で待機することおよそ10分。職員もうんざりとしはじめる。

とりあえず紹介状だけ渡して、携帯電話の番号だけ教えてもよろしいですか、という提案に私が同意した、ちょうどその瞬間、電話が鳴った。私はハロワ職員から受話器を渡された。その場で面接となった。

実際に聞かれたものは以下のとおりである。

  • 氏名
  • 生年月日
  • 住所
  • 予備日にも出勤は可能か

これくらいのものだ。しかも極めて事務的に淡々と聞かれ、おおよそ面接というものではない。志望動機や自己PRを考えていた私は拍子抜けだった。驚いたことに、この仕事には経歴は一切問われないのだ。

 

「採用の場合のみ、○日までに連絡します」

そう言われて当日まで待っていたが、結局その日まで私の携帯がなることはなかった。日雇い労働で大量募集だから、多分採用になるだろう。私の考えは打ち砕かれた。

 

たしかに落ちる要因はあった。応募したのがギリギリで、すでに枠が埋まっていたと考えられなくはない。

また、私はこの一年と半年以上、家族以外の他者とかかわらずに生きていた。こういう人間は、ニートではなくSNEP(スネップ)という。日本語で言えば、孤立無業者だ。

そういうSNEPは社会性を失ってしまう。じっさい私は完全に社会性を失っており、ハローワークの職員相手にも緊張してしまったほどだ。日常会話にも不自由する状態なので、電話の応対もまずかったことだろう。

 

日雇いバイトにも落ちてしまう30歳。落ち込みながら、就職活動もせずに、こうしてブログ書いてみた。信じられないかもしれないが、そんな男も世間にはいるのだ。

保険料の支払いもあり、月末までには何とか金を作りたいと思っていた私は、金のない生活の苦しみを味わっている。

 

次は求人紙に載っている派遣バイトの説明会に参加してみる予定だ。無職期間1年半の男がずうずうしくも乗り込むとどうなるのだろうか。